冷凍カニの解凍方法は?
生・ボイルでの方法やおいしく食べるコツも紹介
ここでは、冷凍カニの解凍方法について、生・ボイルの方法ごとに解説していきます。
冷凍カニは通販などで手軽に注文でき、かつおいしく食べられるものの「適切な解凍方法がわからない」と悩んでいる人は少なくありません。誤った解凍方法では、カニ本来の味を失うだけでなく、最悪の場合は腐ってしまうリスクも考えられます。
この記事では、冷凍カニをおいしく食べるコツも紹介しているので、購入を検討している人はぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】 ● 冷凍カニには"生"と"ボイル"の2種類がある ● 生の冷凍カニのおいしい解凍方法 ● ボイルの冷凍カニのおいしい解凍方法 ● 冷凍カニを解凍しておいしく食べるコツ ● 冷凍カニをおいしく食べるためにやってはいけない解凍方法 ● 冷凍カニにおける解凍時間・保存期間の目安 ● 冷凍カニをおいしく食べる人気レシピおすすめ3選 |
冷凍カニには"生"と"ボイル"の2種類がある
カニの体内に含まれている水分量は80%と多く、解凍方法によって味が変わってしまいます。
冷凍のカニは生とボイルの2種類があり、それぞれの特徴は以下の通りです。
種類 | 特徴 | おすすめの料理 |
生 |
● 生のまま冷凍したもの ● カニ本来の旨味を感じられる |
● しゃぶしゃぶ ● 網焼き ● 刺身(生食用のみ) |
ボイル |
● ボイルしてから冷凍したもの ● 軽く塩味がついているので調理が手軽 |
● そのままや好みの調味料につけて食べる ● サラダ ● 酢の物 ● 寿司 |
生とボイルのカニでは、解凍方法が異なります。購入した冷凍カニの保存タイプをしっかりと把握し、適切な方法で解凍することをおすすめします。
生の冷凍カニのおいしい解凍方法
生の冷凍カニはボイルの冷凍カニに比べて、短時間で解凍できます。
具体的な解凍方法は、主に以下の通りです。
● 流水で解凍する
● 氷水で解凍する
上記2点の方法を詳しく解説するので、生の冷凍カニを購入した人は取り入れてみましょう。
流水で解凍する
流水で解凍する場合、解凍時間は30分~1時間ほどであり、「なるべく早く解凍したい」という人に適しています。ここでは、流水で解凍する際の手順を確認しましょう。
1. 食べる分だけ軽く水で洗い、カニ表面に付着している氷を洗い流す
2. 冷凍カニをジップ付きの保存袋やビニール袋に入れる
3. 密封したカニを水の入った容器に浸し、水道水を少しずつ流す
冷凍カニに流水が触れると旨味が失われてしまうため、しっかり密封することがポイントです。
また、大量の水で流水する必要はなく、少量で問題ありません。
氷水で解凍する
氷水で解凍する場合の解凍時間は60~100分程度で、流水で解凍するよりも時間がかかります。
氷水で解凍する手順は、主に以下の通りです。
1. 食べる分だけ軽く水で洗い、カニ表面に付着している氷を洗い流す
2. 冷凍カニをジップ付きの保存袋やビニール袋に入れる
3. 密封したカニを氷水の入った容器に浸す
氷水による解凍方法は時間がかかる一方、カニ本来の旨味をキープしやすい点が特徴です。
よりおいしくカニを味わいたい人は、氷水で解凍する方法を選ぶと良いでしょう。
ボイルの冷凍カニのおいしい解凍方法
ボイルの冷凍カニを誤った方法で解凍すると、「身がパサパサとしていた」、「旨味や風味が薄い」と感じることがあります。
ボイルの冷凍カニをおいしく解凍するには、冷蔵庫で時間をかけて解凍する方法がおすすめです。ここからは、注意すべきポイントもあわせて詳しく紹介するので、参考にしてください。
冷蔵庫で時間をかけて解凍する
ボイルの冷凍カニは急速に解凍するのではなく、12~24時間ほどかけて解凍することがおすすめです。ここでは、具体的な手順を確認してみましょう。
1. 冷凍カニをキッチンペーパーや新聞紙などで包んでから、ビニール袋に入れる
2. ビニール袋に入れた冷凍カニはバットに乗せて冷蔵庫に入れる
解凍が進むと大量の水分が出ますが、カニが水分に浸かると旨味が流れ出てしまいます。身がパサついて味が薄くなるおそれがあるので、キッチンペーパーや新聞紙などで水分を吸収させましょう。
なお、紙類で包んだ冷凍カニをさらにビニール袋に入れる理由は、冷蔵庫内の乾燥からカニを守るためです。
また、甲羅付きのカニは、カニみそが流れ出るのを防ぐため、お腹を上に向けた状態で冷蔵庫に入れてください。
冷凍カニを解凍しておいしく食べるコツ
解凍した冷凍カニをおいしく味わうには、いくつかのコツを押さえる必要があります。
冷凍カニを解凍しておいしく食べるコツは、主に以下の通りです。
● 解凍は8割程度に留める
● 当日食べる分だけ解凍する
● 表面のグレーズ(氷膜)を落としてから解凍する
● 乾燥やにおい移りに注意する
上記4点を詳しく解説します。
解凍は8割程度に留める
冷凍カニは完全に解凍すると、カニの品質が落ちてしまいます。一方、8割程度にとどめた半解凍状態なら、うま味たっぷりのカニを味わえます。
身が解凍され始め、中心部分だけ凍っている状態になったら、調理を開始するのに絶好のタイミングです。
カニ全体が均一に解凍されるように、途中で殻に付着した氷を取り除いてください。
当日食べる分だけ解凍する
解凍したカニは、時間が経つにつれて食感や瑞々しさが失われ、味が落ちてしまいます。特に、生のカニは品質が落ちやすいため、黒く変色してしまうものが少なくありません。
カニが黒く変色する原因は、メラニンによるものです。ボイルしたカニとは異なり、生のカニではメラニンを作り出す酵素が保たれています。
食べる分には問題ありませんが、見た目が悪いだけでなく、おいしさも損なわれやすいといえます。したがって、生のカニを解凍したらすぐに食べきるようにしましょう。
表面のグレーズ(氷膜)を落としてから解凍する
冷凍カニは、グレーズと呼ばれる氷の膜で覆われています。
グレーズ処理されている理由は、カニを解凍する際に乾燥を防ぐためです。グレーズが付着したままだと解凍に時間がかかるうえ、解凍が進むにつれて多くの水が出てきます。
カニが余分な水分に浸されて臭くなるおそれがあるので、グレーズは洗い流してから解凍しましょう。
乾燥やにおい移りに注意する
通販で購入した冷凍カニは、発泡スチロールの箱に入った状態で届くケースがほとんどです。
箱のまま解凍することは、カニに発泡スチロールのにおいが移ってしまうケースがあるためおすすめできません。
におい移りだけでなく乾燥を防ぐためにも、新聞紙やキッチンペーパーでしっかりと包み、ビニール袋に入れて解凍してください。
冷凍カニをおいしく食べるためにやってはいけない解凍方法
冷凍カニは誤った方法で解凍すると、本来のおいしさが損なわれてしまいます。
冷凍カニをおいしく食べるためにやってはいけない解凍方法は、主に以下の通りです。
● 電子レンジで解凍する
● 常温で解凍する
● 解凍したカニを再び冷凍する
上記3点を詳しく解説します。
電子レンジで解凍する
冷凍カニは時間をかけて低温で解凍することで、カニから出た旨味が再び身の中にしみこみ、ボイルしたてのような味わいが感じられるでしょう。
一方で、電子レンジで一気に加熱すると、カニの細胞が壊れて旨味や水分が失われます。身がパサつくだけでなく、風味も落ちてしまいます。
また、ボディに凹凸のあるカニや、部位ごとに太さが異なるカニは、加熱時にムラが出ます。均一に解凍するのが難しいので、電子レンジでの解凍は避けたほうが良いでしょう。
常温で解凍する
「常温なら冷蔵庫よりも早く解凍できる」、「電子レンジのようにカニへの負担はかかりにくいのでは」と考える人は少なくありません。
しかし、冷蔵庫よりも温度が高い場所で解凍すると、水分やうま味が流れ出やすくなります。
しっかりと旨味のあるカニを味わいたいのであれば、冷蔵庫で時間をかけて解凍するのがおすすめです。
解凍したカニを再び冷凍する
解凍したカニを再び冷凍することも、あまりおすすめできません。
冷凍カニは業務用の冷蔵庫で急速に冷凍されるので、細胞がダメージを受けずに鮮度やおいしさが保たれている状態といえます。
しかし、家庭用の冷凍庫では、業務用の冷凍庫のように急速冷凍するのは困難です。そのため、解凍したカニを再び冷凍すると、カニの風味や鮮度が損なわれてしまいます。
解凍後のカニは時間が経つほど品質が劣化していくため、食べる分だけ解凍してください。もしも余ってしまったら、ラップで包んでから冷蔵庫で保存し、早めに食べきることが大切です。
冷凍カニにおける解凍時間・保存期間の目安
冷凍カニは種類や部位によって、冷蔵庫に入れてからの解凍時間が異なります。
● ズワイガニの解凍時間
● タラバガニの解凍時間
● 解凍前後における保存期間の目安
ここでは、冷凍カニの種類ごとの解凍時間や保存期間の目安など、3つのポイントを解説します。
ズワイガニの解凍時間
ズワイガニはタラバガニに比べると、サイズがやや小さい点が特徴です。足のみであれば、半日ほどで食べごろの状態まで解凍できます。
しかし、甲羅にみそが詰まっているので、丸ごと解凍する場合は18時間ほどかかるでしょう。
タラバガニの解凍時間
タラバガニを冷蔵庫で解凍するのにかかる時間は、大きさによって異なります。
目安となる解凍時間は、以下の通りです。
大きさ | 目安となる解凍時間 |
丸ごと | およそ1日~1日半程度 |
足のみ | およそ1日程度 |
カットされた状態のもの | およそ18時間程度 |
メスはオスに比べて足が細いものの、卵を抱いている場合があるので、オスと同様に1日前後かけて解凍しましょう。
また、ボイルされたタラバガニの場合、内臓は処理されています。みそが入っていないため、解凍時に向きを気にする必要がありません。
解凍前後における保存期間の目安
カニをおいしく味わうためには、解凍時間だけでなく保存期間にも配慮しましょう。
業務用の冷凍庫で可能な保存期間は1年程度とされているものの、家庭用の場合は1ヶ月ほどにとどまります。
家庭用の冷凍庫でカニの品質が劣化しやすい理由は、以下の通りです。
● 家庭用の冷凍庫は、業務用の冷凍庫と比べて温度が高いから
● 頻繁な開け閉めによって温度が上がりやすいから
また、解凍後は時間が経つほどカニの風味が損なわれるので、2日を目安に食べきるようにしてください。風味が落ちている場合、他の料理にアレンジすると気になりにくくなるでしょう。
冷凍カニをおいしく食べる人気レシピおすすめ3選
冷凍カニは解凍方法によって大きく品質が変わるため、しゃぶしゃぶや刺身などのシンプルな食べ方よりも、アレンジした食べ方を試してみましょう。
そこで、冷凍カニをおいしく食べる人気レシピは以下の通りです。
● 蒸し蟹
● ズワイガニ炊き込みご飯
● カニのホイルバター焼き
なお、快適生活では上記以外でも冷凍カニのさまざまなレシピを紹介しています。詳細は以下をご確認ください。
快適生活アレンジレシピ |
蒸し蟹
蒸し蟹は、自然な塩気やふっくらとしたカニの食感を味わえます。シンプルでありながら、カニの旨味を保てる点が魅力です。
材料や具体的な作り方は、以下の通りです。
材料 | ● 生のカニ(適量) |
作り方 |
1. さっと洗ったカニを蒸し器に入れ、強火で15~20分蒸らす 2. カニの色が変わって蒸し上がったらできあがり 3. そのまま食べる他、お好みで三杯酢をつけてもおいしい |
「しゃぶしゃぶや刺身以外にシンプルな食べ方も試してみたい」という人は、ひと手間加えてみましょう。
ズワイガニ炊き込みご飯
ズワイガニ炊き込みご飯は、カニの風味とご飯のおいしさを贅沢に楽しめます。
材料や具体的な作り方は、以下の通りです。
材料 | ● カニ:お好みの量 ● お米:3号 ● だし汁:3号分(600ml) ● 醤油:大さじ2杯 ● 酒:大さじ1杯 ● みりん:大さじ1杯 ● 塩:ひとつまみ ● 刻みのり:お好みで用意する |
作り方 |
1. カニの身はあらかじめほぐしておく 2. といだ米、だし汁、調味料、カニの半分量を土鍋に入れて火にかける 3. 炊き上がったら残りのカニを土鍋に入れて、しばらく蒸らす 4. よくかき混ぜ、お好みで刻みのりを添える |
炊飯器でも調理可能ですが、よりおいしく調理したいなら土鍋を用意してください。
カニのホイルバター焼き
カニのホイルバター焼きは、大人から小さいお子さんまで幅広い年齢層で楽しめるレシピです。
材料や具体的な作り方は、以下の通りです。
材料 | ● カニ:適量 ● しいたけ:適量 ● ねぎ:適量 ● 塩、コショウ:適量 ● バター:1切れ ● レモンやしょうゆ:お好みで用意 |
作り方 |
1. あらかじめアルミホイルに薄くバターを塗っておく 2. アルミホイルにねぎやしいたけ、カニのむき身を重ねる 3. 塩、コショウを振りかけてからバターをのせ、お好みで醤油をかける 4. アルミホイルを閉じたら、オーブントースターで8~15分蒸し焼きにする 5. できあがったらお好みでレモンを添える |
洋風のアレンジレシピを手軽に楽しみたい人におすすめです。
冷凍カニに関するよくある質問
最後に、冷凍カニに関するよくある質問を紹介します。
● カニは殻に入っているものとむき身で解凍方法が異なる?
● 夕方届くカニを夜にすぐ食べたいときはどうしたらいい?
順番に回答していきます。
カニは殻に入っているものとむき身で解凍方法が異なる?
カニのむき身とは、水揚げ後にボイルし、食べやすいように殻を剥いて加工したものです。
近年では「ポーション」とも呼ばれ、手軽にカニを楽しめるとして人気を集めています。また、カニの旨味ごとしっかり急速冷凍されているので、手軽においしく味わるのも魅力的です。
むき身のカニは生の冷凍カニと同様に、ジップ付きの保存袋に密閉した状態で、流水をかけながら解凍していきます。半解凍状態になるまで、およそ10分から20分ほどです。
解凍の目安は、「表面に付着しているグレーズが溶け、身の中心部分のみまだ少し凍っている状態」となります。
ただし、むき身のカニは解凍しすぎると黒く変色しやすいうえ、品質が落ちてしまう原因です。
食べ始める30分ほど前から解凍を始めると丁度よいでしょう。
夕方届くカニを夜にすぐ食べたいときはどうしたらいい?
本来、冷凍カニは一晩以上時間をかけて解凍するのが望ましいですが、急いでいる場合は妥協点として流水で解凍しましょう。詳しい手順は、以下の通りです。
すぐに解凍したい場合 |
1. ビニール袋に入れた冷凍カニをボウルなどに入れたまま、30分ほど流水をかける 2. ビニール袋にたまった水分(グレーズが溶けたもの)を捨てる |
少し時間に余裕がある場合 |
1. 表面のグレーズを水道水で洗い流す 2. ビニール袋に冷凍カニを入れて密閉し、氷水で60分~100分ほど浸す |
時間をかけた解凍に比べて風味は落ちるものの、短い時間で解凍できます。なるべく風味をキープしたいのであれば、流水よりも氷水での解凍方法が良いでしょう。
また、解凍する時間がなかったからといって、冷凍されたままカニを茹でると、うま味成分がお湯の中に流れ出てしまいます。
カニの殻に付着していたグレーズも溶け出すので、生臭さを感じる場合があります。カニをおいしく味わえなくなるので、なるべく解凍してから食べるようにしてください。
冷凍カニを正しく解凍しておいしく食べよう
冷凍カニは適切な方法で解凍することで、風味を損なわずにおいしく味わえます。
生・ボイルで解凍方法や解凍にかかる時間が異なる点に注意しましょう。ただし、急いでいるからといって電子レンジを使ったり、常温で解凍したりすることはおすすめできません。
また、食べる分だけ解凍し、残った分は早めに食べきってください。美味しい冷凍カニを食べたい人は、快適生活での購入をぜひご検討ください。
快適生活では食べ応えのある特大のタラバガニやズワイガニ、みそや身がたっぷり詰まった毛ガニなどを取り扱っています。
特に、日本では希少な花咲ガニやゴールデンキングクラブも選べるのは、快適生活ならではです。生・ボイルの冷凍カニいずれも取り扱っているので、ぜひ一度購入をご検討ください。
快適生活の冷凍カニを購入する |