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おせち料理の中身は何種類?
主な食材や詰め方も解説


おせち料理の中身に使用される食材は、一般的に10種類以上存在します。これらは、すべて新年を迎えるにあたって縁起を担ぐ意味が込められています。

また、おせち料理は見た目の美しさも重要であり、お重に詰める際には色のバランスや縁起の良い順番を考慮することが大切です。

ここでは、おせち料理の主な食材や重箱の詰め方などについて詳しく解説します。お正月におせちを楽しみたい人は、ぜひ最後までお読みください。



【この記事でわかること】
● おせち料理の中身は主に5種類
● おせち料理の中身に使われる主な食材
● おせち料理の中身を重箱に入れる理由と詰め方





おせち料理の中身は主に5種類


おせち料理の中身は、主に5種類あります。

● 祝い肴・口取り
● 焼き物
● 煮物
● 酢の物

順番に解説します。

祝い肴・口取り

祝い肴とは祝宴で出される肴で、『祝い肴三種』と呼ばれる3品目で構成されています。ただし、関東と関西で品目が以下のように異なるのが特徴です。

地域 品目
関東 数の子、黒豆、田作り
関西 数の子、黒豆、たたきごぼう


口取りは懐石料理で最初に提供される料理で、『酒のつまみ』を指します。紅白かまぼこや栗きんとん、昆布巻きなど彩り鮮やかな品目が多い傾向にあります。

焼き物

焼き物は1汁3菜の1つで、魚介類の焼き料理です。

尾頭付きの鯛やブリ、エビなど、縁起が良いとされるものがふるまわれます。見た目も華やかになるため、おせちには欠かせないメイン料理といえます。

煮物

煮物には、レンコンやたけのこ、里芋といった縁起の良い根菜類が使われます。さやえんどうや飾り切りしたにんじんなどを用いれば、簡単に正月らしい盛り付けが可能です。

関西や関東では煮しめが多く、九州地方では郷土料理の筑前煮が好まれる傾向にあります。煮しめは汁気がなくなるまで弱火で煮詰めるため、調理に時間がかかりやすいのが特徴です。

一方、筑前煮は大きめに切った具材を油で炒めてから、強火で醤油・砂糖といった調味料を絡めるため、調理時間が短く済みます。

地域性にこだわらず、調理の手間や味の好みによって選ぶのがおすすめです。
酢の物

酢の物は、大根とにんじんを紅白に見立てた紅白なますや菊花かぶ、酢れんこんなどが挙げられます。酢漬けにしているので日持ちしやすいのが特徴です。

さっぱりとした味わいのため、焼き物の箸休めにぴったりです。ほかのおせち料理に比べて塩分が少なく、低カロリーでヘルシーという魅力もあります。





おせち料理の中身に使われる主な食材


おせち料理は品数が多く、さまざまな食材が使われています。

● 黒豆
● かまぼこ
● 伊達巻
● 紅白なます
● 数の子
● 栗きんとん
● 田作り
● 鯛(焼き物)
● ブリ(焼き物)
● エビ
● その他の食材

ここでは、おせち料理に使われる上記の食材について詳しく解説します。

黒豆

黒豆は黒大豆を甘く煮た料理で、ふっくらと艶やかな見た目が美しく見えます。黒色は邪気を祓うとされ、無病息災を願う食材として薬膳で親しまれてきました。

本来、『まめ』という言葉には、「身体が丈夫である」「苦労を惜しまずに励む」といった意味があります。そのため、「まめに働けるように」「黒く日に焼けるまで働く」という願いが込められています。

かまぼこ

黒豆は、適切な手順を守ることでふっくらと艶やかに仕上げられます。材料が揃ったら、以下の手順で黒豆を煮ましょう。

紅白かまぼこはそれぞれの色に意味があり、紅は魔除け、白は清浄さや神聖さです。あっさりとした味わいのため、小さな子供でも食べやすいです。

紅白かまぼこは、包丁で切り分けた形が半円になり、『日の出』に見えることから、元旦の初日の出がイメージされます。

より華やかなおせちに仕上げたいのであれば、飾り切りを取り入れてみるのもおすすめです。手綱や結びかまぼこであれば難易度が比較的低いので、初心者でも気軽に挑戦できます。

伊達巻

伊達巻は甘い味付けの柔らかい卵料理で、発祥地の長崎県では、『カステラかまぼこ』と呼ばれています。

見た目が着物のようであることから『伊達巻』と名づけられました。巻物を連想させる見た目によって、学業成就の願いが込められています。

紅白なます

紅白なますは大根とにんじんで作る酢の物で、甘酸っぱい味わいが好まれる料理です。いずれも土に根を張る根菜類であることから、「末永く繁栄するように」という願いが込められています。

また、紅白の色合いが祝い事で使われる「水引」を連想させるため、縁起が良いとされています。

数の子

数の子はニシンの卵を塩漬けもしくは乾燥させた料理です。

卵が並んでいる様子が「子だくさん」を連想させ、子孫繁栄を意味します。ニシンは『二親』という字が当てられ、両親の健康や長寿を願う意味合いもあります。

栗きんとん

栗きんとんは栗を甘く煮た料理であり、華やかな黄色が特徴です。

栗は、農作物の出来が良くない時期でも育ち、加工した栗の実は長期保存が可能です。そのため、「戦国武将の武田信玄が戦に向かう際に、栗を持参していた」という説があります。

武田信玄は多くの戦に勝利したことから、『勝ち栗』として縁起を担ぐようになりました。また、栗は種を植えてから実がなるまで長い年月がかかります。

さらに、鮮やかな黄金色は、金運上昇の意味合いも込められています。

田作り

田作りに使われるのはカタクチイワシの稚魚で、炒って砂糖と醤油の甘辛いタレに絡めた料理です。

イワシは畑を耕す肥料として使われてきたため、豊作を祈願しておせち料理に用いられてきました。尾頭付きであることから、縁起が良いイメージもあります。

鯛(焼き物)

鯛は恵比寿様が持っている魚のため、「めでたい」と縁起が良い食材に数えられています。鯛は赤色で姿が美しいことから、正月を始めとした祝い事に使われてきました。

おせち料理に用いられる鯛は、切り身を入れることが多いです。尾頭付きの鯛はサイズが大きく、お重に入れても蓋が閉まらなければ、別皿に盛り付けます。

ブリ(焼き物)

おせち料理に用いられるブリは、照り焼きで出されるのが一般的です。ブリは出世魚として知られており、成長過程によって呼び名が以下のように異なります。


地域 呼び名
関東 ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ
関西 ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ


立身出世を願う人は、正月に食べると良いとされています。

エビ

エビは髭が長く、腰が曲がっている様子が老人に見えるため、「腰が曲がるまで長生きする」といった長寿を祈願する食材です。

また、ほかにも以下のようないわれがあります。

● 目が出ている姿を「めでたい」と当て字にする
● 脱皮を繰り返すことから「生まれ代わり=出世」を意味する
● 身の部分が紅白に見えるのでめでたい
● 力強く跳ねるので運気上昇の象徴

塩茹でや塩焼きにするほか、茹でたエビをつけ汁に浸しておくうま煮という調理法が主流です。色合いの鮮やかさもあり、有頭エビはお重の中で強い存在感を発揮します。

その他の食材

そのほかの食材には、以下のようなものが挙げられます。


食べ物 特徴 願い・意味合い
昆布巻き ニシンを芯にして昆布を巻き、かんぴょうで結んだもの 不老長寿や子孫繁栄
酢レンコン 輪切りにしたれんこんで作る酢の物 将来の見通しが良くなる
煮しめ(筑前煮) 根菜を中心にした料理 家族が仲良く暮らす
手綱こんにゃく こんにゃくの中央に切り込みを入れて手綱のように巻いたもの 夫婦円満や良縁


「おせち料理を重箱に詰めていたら隙間が空いてしまった」というトラブルはつきものです。空いているスペースに入れることで、簡単にボリュームアップできます。





おせち料理の中身を重箱に入れる理由と詰め方


おせち料理の中身を重箱に詰めるのは、「祝い事を積み重ねる」という意味があります。一説によると、江戸時代から正月におせち料理を重箱に詰めるようになりました。

かつては『一の重』『二の重』『三の重』『与の重』『五の重』の5段重が主流でしたが、近年では家族の人数や家事の時短化などによって3段重を選ぶ家庭も増えています。

ここからは、それぞれに特定の料理を詰める理由や、詰め方について解説します。

一の重

一の重には、お屠蘇と合う『祝い肴』と『口取り』にあたる品目が詰められます。かつては「祝い肴と餅さえあれば正月を迎えられる」とされるほど、重要な料理でした。

一の重の品数は縁起の良い3・5・7・9などの奇数にしましょう。偶数は割り切れることから別れを連想させるため、正月の祝いの場にはふさわしくありません。

一の重は品数が多いので、お重を3×3に区切る『市松』という詰め方がおすすめです。隙間がないように詰めることで、ボリューム感が出て豪華な印象に仕上がります。

ただし、一の重は栗きんとんや伊達巻など似た色合いの料理が多く、隣り合って配置するとバランスが良くありません。

できるだけ隣り合わないように配慮し、黒豆や昆布巻きなど暗い色合いの料理の隣に詰めるのもポイントです。また、栗きんとんや黒豆といった汁気のある料理は、カップや小皿を活用することで、他の食材に汁気が移りにくいです。

彩りも鮮やかになるので、見た目が華やかなお重に仕上げられます。

二の重

二の重はブリやエビといった海の幸を使った焼き物が中心です。華やかに盛り付けるには、『段詰め』が適しています。

基本型では重箱を横3段に区切るのみであり、品数に応じて縦に仕切りを増やせます。各段の幅を不均等にしたり、真ん中を広く取ってメイン料理を盛り付けたりと、仕切り方で印象を変えられるのが特徴です。

また、おせち料理に慣れていないなら『隅切り』がぴったりです。重箱の隅を三角形に区切ることで、中央のスペースを大きく確保できます。伊勢エビや鯛といった華やかな料理を中央に、ほかの料理は四隅に1品ずつ詰めるだけのため簡単です。

なお、尾頭付きの鯛はお重ではなく、別皿に盛り付けるのが主流となっています。

三の重

三の重は煮しめを詰め、正月らしい飾りつけで特別感を演出します。重箱を斜めに仕切る「升掛け」という詰め方なら、煮しめをたっぷり入れられます。

3段もしくは5段に区切ることが多く、中央の段を広くしたいのであれば3段仕切りがおすすめです。また、区切る位置によって簡単に段の幅を変えられるのも嬉しいポイントといえます。

煮しめを詰めただけでは地味な印象になってしまうため、飾り切りにしたにんじんやさやえんどうで色合いを整えましょう。

与の重(五段重の場合)

『四(し)』は縁起の悪い数字とされており、縁起の良い『与』の字が当てられます。与の重に詰められるのは、紅白なますた菊花かぶ、酢だこなど酢の物です。

3段の段詰めで、品数に応じて縦に区切ると盛り付けやすくなります。酢の物は汁気があるので、カップや小皿を活用するのがおすすめです。

五の重(五段重の場合)

五の重は、お迎えした歳神様から授かる福を詰めるため、何も入れず空にしておきます。「かいしき」と言われる飾り葉を入れるほか、家族が好きな料理を詰める家庭もあるようです。

かいしきには、主に以下が挙げられます。

かいしき 願い・思い 理由
不老長寿 青々とした葉が一年中落ちないことから
子孫繁栄 たけのこは次から次へ生えるため
邪気払いや延命長寿 高貴で長持ちする花とされている
南天 幸福 「難を転じて福となす」という意味
千両・万両 商売繁盛、金運上昇 多くの実をつけるため


五の重に何を詰めるか、家族と話し合って決めるのもおすすめです。





おせち料理の中身に関するよくある質問


ここでは、おせち料理の中身に関するよくある質問を紹介します。

● おせち料理の中身は地域によって異なる?
● おせち料理の定番は結局どれ?
● 子供向けのおせちは何がいい?

疑問の解消にお役立てください。

おせち料理の中身は地域によって異なる?

おせち料理の中身は地域によって異なるため、全国で中身が統一されているわけではありません。

おせち料理は、各地域の特産品や郷土料理が反映されるため、地域ごとの伝統料理を詰める風習があります。例えば、以下のような料理が挙げられます。

地域 地域ごとのおせち料理
北海道 ● 鮭の頭の軟骨を使った氷頭なます
● 栗の甘露煮が入った茶碗蒸し
東北地方 ● うにとアワビが入った潮汁(青森県)
● 米や麹に野菜とハタハタを漬け込んで発酵させたハタハタ寿司(秋田県)
九州地方 ● 鶏肉と根菜類を油で炒めてから煮るがめ煮(福岡県)
● からし味噌を詰めたレンコンに衣をつけて油で揚げる辛子レンコン(熊本県)


また、関東と関西では料理の味付けの好みが異なるので、以下のように喜ばれる料理も分かれます。

地域 好まれる味付け・おせち
関東 濃い口醤油と砂糖を使った甘い味付けで、栗きんとんや伊達巻が好まれる
関西 薄口醤油と出汁を使ったあっさりとした味付けで、エビのうま煮や煮しめが好まれる


地域ごとに異なるおせち料理を味わえるのも、楽しみの1つです。

おせち料理の定番は結局どれ?

手作りでおせちを準備しようとすると、手間や負担がかかります。品数が多いほどコストがかかることも頭に入れておきましょう。

そこで、最低限のおせちだけ用意したい場合は、定番メニューのみに絞るのも選択肢の1つです。おせち料理の定番は、主に以下が挙げられます。

● 黒豆
● 数の子
● 田作り
● 紅白かまぼこ
● 伊達巻
● 栗きんとん
● エビ
● 鯛
● 筑前煮

定番メニューには、それぞれ意味や願いが込められており、縁起の良い食材が使われています。見た目も華やかであるため、定番メニューだけでも正月気分が楽しめます。

子供向けのおせちは何がいい?

和食を好んで食べるのであれば、伝統的なおせち料理でも抵抗なく食べられます。

一方、普段から和食を食べる機会が少ない子や、洋食を好んで食べるのであれば、洋風や中華風のおせちがおすすめです。

子供向けに市販されているおせちでは、ローストビーフやチーズハンバーグ、エビグラタンのような食べ応えのある洋食のメニューを取り入れる傾向にあります。特に、キャラクターのピックや、容器で可愛らしく飾り付けされているおせちは人気です。

また、定番のメニューでも、黒豆や栗きんとん、伊達巻といった甘い味付けのおせち料理なら好んで食べる子どもが多い傾向にあります。

おせち料理は日本の伝統文化を学ぶ機会ではあるものの、和風のおせち料理にこだわる必要はありません。





おせち料理の中身を知り新年をお祝いしよう


おせち料理の中身は大きく分けて、祝い肴や口取り、焼き物などの5種類です。

縁起が良いとされる食材を使うことで、正月にふさわしい祝いの料理を準備できます。また、「祝い事を積み重ねる」という意味合いで、3段もしくは5段の重箱におせちを詰めるのも特徴です。

段ごとに入れる料理や適した詰め方が異なるので、料理を詰める前にしっかり把握しましょう。

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