おせち料理にえびを入れる意味は?
種類やおすすめレシピも紹介
この記事では、おせち料理にえびを入れる意味を解説します。
おせち料理に詰められている食材には、それぞれに重要な意味やいわれがあります。食材が入っている意味を知っておけば、好みに合ったえびの種類やレシピを見つけられるでしょう。
この記事では、おせち料理にえびを入れる意味や代表的なえびの種類を解説します。家庭で簡単に作れるおすすめレシピもご紹介するので、新年の食卓を彩る一品として、ぜひ参考にしてください。
ここでは、おせち料理の上手な盛り付け方について、食器別に詳しく解説します。正月をおしゃれなおせち料理で迎えたい人は、ぜひこの記事を参考にしてください。
【この記事でわかること】 |
おせち料理にえびが入っている意味・いわれ
ここでは、おせち料理にえびが入っている意味を解説します。
● 長寿への願い
● 成長・出世への願い
● めでたさの象徴
● 強い運気の象徴
● 二の重に詰められる「海の幸」
上記5点をそれぞれ見ていきましょう。
長寿への願い
おせち料理に入っているえびには、”腰が曲がるまで健康で長生きできるように”という長寿に対する願いが込められています。えびは長いヒゲを持ち加熱すると背が丸くなるため、老人に見立てられることが所以の1つです。
また、えびは漢字で”海老”と書き、老人をイメージさせます。長寿にあやかりたいという健康への願いから、えびは古来より好まれてきました。
成長・出世への願い
えびは脱皮を繰り返しながら大きくなります。季節を問わず成長を続けるため、殻が固まることはありません。
そのため、生まれ変わりや生命力の象徴としても捉えられており、出世や成長をなぞらえた食べ物として新年の門出を祝うおせち料理にぴったりといえます。
めでたさの象徴
えびは目が外側に飛び出した姿から、”目出たし=めでたし”と表現されます。おせち料理に頭が付いたえびが使用されるのは、目が出ている外見を象徴としているためです。
また、えびの赤と白のコントラストは紅白の色合いを彷彿とさせ、縁起の良い食材とされています。お正月という晴れやかな日にえびの鮮やかな色合いが食卓を彩り、家族に幸福が訪れるようにとの願いが込められています。
強い運気の象徴
えびは跳ね上がる力が強く、運気の上昇をイメージさせます。特に、とげのある堅い殻は武将の鎧に見立てられ、戦国時代には祝い膳として用いられていました。
現代でも強い運気の象徴とされており、新年の祝いの席にぴったりだと考えられています。
二の重に詰められる「海の幸」
現在のおせち料理は簡略化されて3段や2段、1段のおせちが主流になっていますが、かつては5段の重箱を使用するのが主流でした。
5段の重箱におせちを詰める場合、2段目である”二の重”には海の幸の焼き物を詰めるのが一般的です。えび以外には、鯛やぶり、はまぐりなどの縁起の良い海産物が選ばれます。
その中でも、えびは特にボリュームがあり縁起が良いとされているため、二の重の中心に置かれるケースがほとんどです。
おせち料理に入れるえびの種類
おせち料理にはえびが欠かせない存在ですが、その種類によって味わいや見た目、縁起の意味合いが異なります。
● 伊勢海老
● ボタンエビ
● クルマエビ
● ブラックタイガー
● その他のえび
上記5種類のえびについて詳しく解説するので、それぞれ見ていきましょう。
伊勢海老
伊勢海老は、産地である三重県伊勢市が名前の由来とされています。
赤褐色のごつごつとした殻に2本の太く長いひげが生えており、体長は20〜30cm程度です。ボリューミーで重厚感のある見た目から、重箱の中心に置かれることが多くあります。
1尾あたり5,000円ほどが相場で、おせち料理に用いられる高級食材の1つです。豪華なおせち料理を楽しみたい人や縁起の良さを重視したい人には、伊勢海老がおすすめです。
ねっとりとした弾力があって甘みが強く、刺身や塩茹で、塩焼きなどのシンプルな食べ方がよく合います。おせち料理では丸ごと兜焼きにするケースが一般的で、伊勢海老ならではの旨味をしっかり味わえます。
ボタンエビ
ボタンエビは、えびの中でも特に甘みが強く濃厚な味わいが特徴です。まるで牡丹の花のように美しい鮮やかなオレンジ色が名前の由来となっています。
近年は漁獲量が減少しており、同じタラバエビ科で味わいが似たトヤマエビが、ボタンエビとして多く流通しています。そのため、トヤマエビをボタンエビだと認識している人が多くいるでしょう。
ボタンエビやトヤマエビは刺身として食べられることが多く、とろけるような甘さが魅力です。おせち料理でも生で楽しむケースが一般的ですが、軽く焼いて香ばしさを引き出す調理法もおすすめです。
クルマエビ
クルマエビは、伊勢海老と同様に高級食材の1つとして知られています。薄茶色の縞模様と丸まった姿が車輪のように見えることから、”クルマエビ”と名づけられました。
成長に伴って名前が変わることから”出世えび”とも呼ばれ、縁起が良いとされています。加熱すると桜の花びらのような美しい色合いになり、おせち料理に入れると上品な印象を与えます。
国産の天然物は流通量が少なく旬の時季は6〜8月であるため、おせち料理に使用する場合は海外から輸入された養殖物を選ぶことになるでしょう。
クルマエビは弾力のある食感や強い甘みと旨みが特徴的で、刺し身や塩茹で、焼きなどのシンプルな食べ方がよく合います。
ブラックタイガー
ブラックタイガーは、インパクトのある大きなサイズとしっかりとした身の食感が魅力のえびです。
黒い殻は熱を通すと鮮やかな赤色に変わり、サイズも大きいことからおせち料理の中でも特に目を引く存在となります。弾力のある食感と豊かな風味が特徴で、焼きえびだけでなくフライや天ぷらとしても楽しめる汎用性が高い食材です。
1年を通じて市場に出回っており、スーパーマーケットなどで安価に購入できますが、頭を取った状態で販売されているケースがほとんどであるため、有頭のブラックタイガーを購入したい場合は通販を利用しましょう。
その他のえび
おせち料理には、他にもさまざまな種類のえびが使われます。
甘えびはその名の通り甘みが強く、口の中でとろけるような食感が特徴で刺身や生で食べることが一般的です。やや小ぶりでありながらも甘さが際立つため、おせちに独特のアクセントを加えます。
また、小型の芝えびは煮物や揚げ物に適しており、おせちに使用すると華やかさや可愛らしさを演出できます。盛り付けの工夫次第で、おせちの彩りを豊かにできるでしょう。
その他、地域によって異なるえびが使われることもあり、地方ごとの特色が反映されます。
おせち料理に入れるえびのおすすめレシピ
ここでは、おせち料理にぴったりなえびのおすすめレシピをご紹介します。
● えびのうま煮
● えびの養老煮
● えびの塩茹で
● えびの塩焼き
上記の4つのレシピをそれぞれ解説します。なお、3〜4人分の材料を紹介しています。
えびのうま煮
えびのうま煮は調理が簡単で、おせち料理作りに初めて挑戦する人におすすめです。砂糖や醤油を使った甘辛い煮汁でえびを煮た料理で、えびの風味を生かしつつ、甘みと塩味のバランスを楽しめます。
えびのうま煮の材料と作り方は以下の通りです。
材料 | 作り方 |
● えび:10尾 ● 砂糖:大さじ1 ● 醤油:大さじ1 ● みりん:大さじ1 ● 水:100mL |
1. えびの殻を剥き、背わたを取り除く 2. だしや砂糖、みりんや醤油を鍋に入れて煮立たせる 3. えびを加え、弱火でじっくり煮る 4. えびがやわらかくなり、煮汁が少し残るまで煮詰める |
冷蔵庫で半日ほど煮汁に漬けると、味がしっかり馴染みます。冷蔵で2〜3日ほど保存でき、日持ちしやすい点も嬉しいポイントです。
えびの養老煮
えびの養老煮は、お酒で風味を付けて素材の旨味を引き出すシンプルな煮物料理です。材料と作り方を確認しましょう。
材料 | 作り方 |
● えび:10尾 ● 酒:100mL ● 塩:少々 ● 薄口醤油:小さじ1 |
1. えびの背わたを取り除き、下茹でする 2. 鍋に酒を入れて中火にかけ、沸騰さる 3. 塩と薄口醤油を加え、えびを入れて2~3分煮る 4. 火を止め、味を染み込ませてから皿に盛り付ける |
養老煮とうま煮の味付けに大きな違いはありませんが、養老煮はえびが”つ”の字のように丸まった状態に仕上げます。腰が曲がった老人に見えることから、長寿を願う縁起料理にぴったりです。
えびの塩茹で
えびの塩茹はシンプルにえびを塩茹でにした料理で、えび本来の甘みと塩の風味を味わえます。材料や作り方は以下の通りです。
材料 | 作り方 |
● えび:10尾 ● 塩:大さじ1 ● 水:適量 |
1. 鍋に水を入れて沸騰させる 2. 沸騰したら塩を加え、背わたを取ったえびを入れる 3. えびが赤くなり、身が締まったら取り出し、冷水に入れて冷やす 4. 水気を切って皿に盛り付ける |
えびが鮮やかな赤色になり身が締まる程度で火を止め、すぐに取り出しましょう。茹ですぎずぷりぷりした食感を残すことがポイントです。
また、熱いまま重箱に盛り付けると、温度差で結露が発生し食材が傷む原因となるため、冷えてから盛り付けるようにしてください。
えびの塩焼き
えびの塩焼きは、えびをそのまま塩焼きにした料理で、シンプルながらもえびの風味を最大限に引き出します。材料と調理方法を確認しましょう。
材料 | 作り方 |
● えび:10尾 ● 塩:適量 |
1. えびの背わたを取り、殻付きのまま軽く水洗いする 2. えびに全体的に塩を振りかける 3. グリルまたはフライパンを用いて、中火で片面3〜4分程度えびを焼く 4. 香ばしい焼き目がついたらひっくり返して、もう片面も焼く 5. 両面が焼けたら取り出し、皿に盛り付ける |
普段の料理で使用する食塩よりも、あら塩のほうがえびにしっかり付着してより味わい深くなります。また、炭火やグリルを使えば、香ばしさが加わるためおすすめです。
おせち料理のえびに関するよくある質問
ここでは、おせち料理のえびに関してよくある質問に回答します。
● おせち料理のえびは有頭と無頭のどっちがおすすめ?
● おせちのえび料理はいつ作るのがいい?
上記2つの質問にそれぞれ答えていくので、疑問解消にお役立てください。
おせち料理のえびは有頭と無頭のどっちがおすすめ?
おせち料理で使うえびは、一般的に有頭のものにおすすめです。
理由として、見た目が豪華でお祝い料理にふさわしいことや、頭の部分から出る旨味が料理に深みを与えることが挙げられます。また、有頭えびは長寿の象徴として縁起が良いとされています。
ただし、無頭のえびは扱いやすく、量を多く作る場合や見た目が整った盛り付けを重視する際には、無頭えびも選択肢の1つです。また、高齢者や小さな子どもがいる家庭では、無頭えびのほうが食べやすいでしょう。
おせちのえび料理はいつ作るのがいい?
おせちのえび料理は傷みやすく、あまり早く作ることはおすすめしません。特に、12月29日は”二重に苦しむ”という意味があり、おせち作りや下ごしらえは避けるべきとされています。
うま煮のように味をしっかり染み込ませたい場合、前日の12月31日に作ることがおすすめです。盛り付け前に一度加熱すると、日持ちしやすくなります。
また、塩焼きの場合は他の焼き物と合わせて元旦に調理しても良いでしょう。
新年を祝う豪華なおせち料理なら快適生活
この記事では、おせち料理にえびを入れる意味を解説しました。
えびには、長寿の意味や成長・出世への願い、めでたさの象徴などの意味が込められています。また、二の重は海の幸を詰める場所とされ、えびはその中でも重要な食材です。
手作りのおせち料理が大変だと感じる人や手軽に豪華なおせち料理を味わいたい人には、快適生活のおせち料理がおすすめです。予算や人数、品目の異なるさまざまなおせち料理を取り扱っており、納得のいくおせち料理が見つかります。
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